- 5月 3, 2025
- 5月 4, 2025
胃カメラ検査を受けられる方へ
久しぶりの投稿になりました。こんにちは!
今回は、胃がん検診がスタートしたこともあり胃カメラ検査について投稿いたします。
ホームページにも胃カメラ検査の項目をクリックしていただくと詳細が分かるようになっておりますが、そちらを閲覧し再度確認いただければと思います。
まずは保険診療か胃がん検診(自費診療)かどうかで使用するカメラ(内視鏡)の種類が変わります。
保険診療の胃カメラから説明いたします。
①経口内視鏡:口から挿入する胃カメラで、当院では殆どのケースで最大倍率120倍の機能を有する拡大内視鏡を使用します。画質は、経鼻内視鏡用(鼻から挿入する内視鏡)のカメラより格段に良好であることは言うまでもありません。
口径(太さ)が経鼻内視鏡よりも太いので苦しいのでは?とご不安を抱かれるかもしれませんが鎮静剤とセットになりますので開院してから苦しかったというお声は殆どありません。
検査精度と苦痛なく受けられるという快適さを兼ね備えているので、当院では一番のおススメです。患者様の満足度もこちらが一番高いです。
鎮静剤を使用しますので、検査終了後に平均して20-30分休憩していただいてからご帰宅となります。
料金(3割負担の場合):5500円前後 生検検査を1臓器施行した場合に+5500円前後かかります
②経鼻内視鏡:鼻から挿入する胃カメラで、患者様の希望によっては鎮静剤を併用することも可能です。
ただし、鼻のルートが狭い場合には口からのルートに変更になります。鎮静剤を使用せずに、鼻からの検査が楽かと問われると、必ずしもそうではありません。鼻から挿入が困難であった場合には、細い口径のカメラではありますが必ず、咽頭反射及び舌反射を伴いますので、鼻腔が狭い可能性が高い若年女性などはあまりおススメではありません。
料金(3割負担の場合):5000円前後 生検検査を1臓器施行した場合+5500円前後かかります。
鎮静剤なし、かつ経鼻内視鏡という組み合わせは一日に多数の検査を抱えている健診センターに多い設定です。
③胃がん検診:広義の自費診療の扱いになります。自負負担分が0円の場合と1000円の場合に分かれます。生検検査を1臓器で施行した場合には、その部分のみ保険診療扱いとなります+5500円前後かかります。
使用する内視鏡ですが、細径内視鏡のカメラのみになります。つまり①の保険診療で行う経口内視鏡(拡大内視鏡)を使用することはありません。胃がん検診の中でのおススメは経口ルートで鎮静剤を併用するコースになります。鼻からの挿入に慣れていて自信がある方は、経鼻ルートを希望されても構いません。
胃がん検診の方の鎮静剤は、薬剤費用を当院のサービスで提供しておりますが、保険診療の方との公平性の観点から使用薬剤の種類は単剤であり、量も制限があります。
過去に胃カメラ検査を受けたけど苦しかった方、鎮静剤が効きづらかった方、大酒家の方、睡眠薬や抗精神薬を内服中の方などは胃がん検診で鎮静剤を併用されても苦痛をお感じになる可能性があるのでご注意ください。
また、鎮静剤を使用中に、その副作用により自律・抑制することができなくなることを脱抑制といいます。暴れたり、カメラを引き抜いたりするなど重度の脱抑制が発生した場合には、患者様の安全性確保、スタッフを暴力からの回避、高額医療機器の損傷の観点から中止させていただきます。
胃がん検診と大腸カメラ検査の同日施行は、当院では施行しておりません。理由は、前者は自費診療であり、後者は保険診療なので本邦で禁止されている混合診療に該当してしまうからです。
WEB予約なさる場合には、必ず胃カメラの中でどこに該当するのかを正確に選択していただくようにお願い申し上げます。胃がん検診のご希望の方が保険診療の胃カメラの枠で申し込まれた場合に内視鏡の洗浄時間が間に合わなくなり、順番が前後する可能性がございます。
またWEB予約に引き続いてメルプ問診をご記載ください。これも保険診療の胃カメラと胃がん検診とは質問内容が異なります。またメルプ問診にも記載がありますように、検査当日の保険診療の胃カメラ検査から胃がん検診への変更、その逆の胃がん検診から保険診療の胃カメラへの変更は承っておりません。使用する内視鏡の種類が異なるため洗浄や予約枠の設定から患者様の待ち時間が長くなってしまうことが必発であるためです、何卒ごご理解賜りますようお願い申し上げます。
胃カメラ検査は保険診療においても胃がん検診においても予約日時の48時間以内の変更・キャンセルはお控えください。以降の診療をご遠慮いただくことがあります。体調・日程を整えて臨まれてください。